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2007年03月31日

下流志向 内田樹


内田樹「下流志向──学ばない子どもたち、
働かない若者たち
」講談社

著者の本を初めて読んだのですが、独特の論理で納得させられる点がいろいろありました。

特に、現代の子どもたちは、無時間的に消費することに慣れてしまっているので、時間をかけて労働したり、学んだりすることが苦痛で分からないものである、という話は新しい考え方だなと思いました。

昨今問題になっている教育問題は、消費社会と密接に結びついている非常に重要な問題だと、まじめに考えさせられる1冊ですね。
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2007年03月30日

一億三千万人のための小説教室 高橋源一郎


高橋源一郎「一億三千万人のための小説教室」岩波新書

小説を書くためのノウハウやテクニックを書いた本ではありません。小説とはどんなものか、「小説をつかまえる」ための本です。本当に一風変わった本です。
具体的にいろいろな本を引用しながらの説明で、わかったような、わからないような、不思議な本ですね。

《 精神のチューニングがずれている人たちの作品、精神のチューニングがほんの少しずれているというのはどういう状態なのでしょうか。その世界がわたしたちが「人間」と呼び習わしている世界のすぐそばにあること、そして、同時に無限に遠いようにも思えることは事実です。この作品は、この作者の前にこの作者のためにだけに続いているたった一本の道に果てに現れた小説だからです。》

《 わたしはさっきこの部屋の電気を消しました。部屋は完全に闇に包まれています。わたしは時々こうやって闇の中に座り、何時間も過ごすのです。
 耳をすましても、なにも聴こえない。実は、これこそ、ものを考えるのに、いちばん適したやり方なのです。そう、これは、ヘレンが長い間住んでいた世界、小説を書くために一度は住まなければならない世界でもあるのです。》

《 あなたが最初にやらなければならないのは、知識をぜんぶ、いったん、忘れてしまうことです。なぜなら、あなたは、感受性をとぎすまし、こうやって、暗闇の中で目を開き、沈黙の中で耳をすまさなければ、小説をつかまえることができないからです。》

《 小説を書く、ということは、なにより、独創や個性の力を必要としている、と考えられるからです。だが、独創や個性に至るには、なにが独創でなにが個性なのかを、知らねばなりません。そして、それを知るためには、なにかをまねしてみること、まねすることによってその世界をよりいっそう知ること、そのようにしてたくさんのことばの世界を知ること、さらにそのことによって、それ以外のことばの世界の可能性を感じること、が必要なのです。》
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2007年03月29日

北野武 全思考


北野武「全思考」幻冬舎

生死、教育、人間関係、作法、映画について述べられています。

成功者としての視点、そして下町生まれの視点の両面を持つ著者が、独特の口調で述べています。綾小路きみまろに対する思い、交通事故の話などなど色々なエピソードが満載です。

特に映画の話は面白かったですよ。一番驚いたのは、映画監督になった後で、黒澤作品を観るようになったという話です。外国に行ったときに黒澤作品について意見を求められたからというのが理由だそうです。本当かな?と思ってしまいます。

映画を、数学の因数分解の考え方で撮る、という話は特に興味深かったです。
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2007年03月27日

K−19 ハリソン・フォードVSリーアム・ニーソン


映画「K−19」
監督:キャスリン・ビグロー
出演:ハリソン・フォード、リーアム・ニーソン

ソ連の原子力潜水艦K−19に1961年実際に起きた出来事をもとに、映画化されたそうです。ハリソン・フォード、リーアム・ニーソンがソ連の仕官を演じるということに、まず違和感がありました。それにしても何となく2人とも顔立ちが似てますよね。リーアム・ニーソンは結構背が高いんですね。ハリソン・フォードよりも高い!

序盤での、艦長(ハリソン・フォード)と副艦長(リーアム・ニーソン)との対立は、映画「クリムゾン・タイド」の艦長(ジーン・ハックマン )と副艦長(デンゼル・ワシントン) の対立にそっくりです。執拗に訓練を繰り返すところも同じですが、対立が益々深まっていくのがわかります


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2007年03月26日

風林火山 第12回

大河ドラマ「風林火山」第12回 「勘助仕官」
冒頭で「御旗楯無 御照覧あれ」と誓う場面となり、晴信(市川亀治郎)が武田家当主となりましたね。

ドラマは、井上靖の原作の冒頭の部分になりました。山本勘助(内野聖陽)が青木大膳(四方堂亘)と示し合わせて、板垣信方(千葉真一)を襲う場面は、原作と少しひねりが加えられていました。青木大膳は本当に死んでしまったのでしょうか?

勘助の仕官が叶い、甲斐へ向かうため、今川方の藤村志保、石橋蓮司などの俳優陣がしばらく出演しなくなるのは少し残念です。もう出てこないかも。
香坂弾正(春日源五郎)(田中幸太郎)が初登場しましたね。「甲陽軍艦」の原作者という説がある人物ですが、勘助とどのように関わるのでしょうか。

勘助の武田家への仕官を快く思っていない甘利虎泰(竜雷太)、諸角虎定(加藤武)などの家臣団との対立が見ものですね。次回は鬼美濃(宍戸開)との勝負が楽しみです。
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2007年03月25日

ハゲタカ 第6回


土曜ドラマ「ハゲタカ」第6回「新しきバイアウト」

いよいよ最終回となってしまいました。終わってしまうのは残念ですが、とても楽しめました。

柴野健夫(柴田恭兵)と鷲津政彦(大森南朋)とが手を組み、大空電機のレンズ事業部を再生していくことになりましたね。EBO(エンプロイー・バイアウト)という手法は初めて知りました。

今回は松重豊が登場してきました。大きな壁となる人物だと思いましたが、1回のみの登場で残念です。田中泯はいかにもベテラン技術者という存在感がありました。やはり全6回ではちょっと短すぎますね。全20回くらいにして個々の登場人物を深く表現して欲しかったです。

鷲津政彦(大森南朋)が加藤幸夫(田中泯)を説得する場面はよかったです。単なるハゲタカではなく、かつて三島由香(栗山千明)の父を死へ追いやってしまった思いを胸に秘めて、静かではあるけれど熱の入った大森南朋の演技でした。

三島由香(栗山千明)が、柴野や鷲津に恨みを抱かず、二人の行動を見守るところもよかったです。男くさいドラマの中で清涼感がありました。

全体を通して、柴田恭兵の演技がすごくよかったです。憂いと悲しみを常に背負った演技で、最後に見せる一瞬の笑顔が光りました。

アンコール放送で、6回通して再度観てみました。登場人物たちに再度感動すると伴に、現実の世界でもEBOの話があったりして、ドラマに現実味を感じましたよ。
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2007年03月24日

ロング・キス・グッドナイト


映画「ロング・キス・グッドナイト
監督:レニー・ハーリン
出演:ジーナ・デイビス、サミュエル・L・ジャクソン

記憶喪失だった主婦(ジーナ・デイビス)が交通事故を機に、過去の記憶を徐々思い出していくという設定です。
ジーナ・デイビスが、突如としてナイフさばきがうまくなり「腕に覚えあり」と言う場面が笑わせてくれます。次第にかつての記憶とスキルを取り戻していきます。完全に記憶を取り戻した後の彼女の変身振りが見ものですよ。容姿とアクション!

8年という歳月で状況が変わってしまい、誰が仲間で誰が敵がわからなくなるというのがミソですね。

アクションもかなり迫力があります。カーチェイス、ガン・ファイトそして最後の爆破シーンと息をつかせぬほどに圧倒されました。
ラストの爆破シーンが「ダイ・ハード3」に似ていたのは気のせいでしょうか。
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2007年03月23日

はじめての文学 よしもとばなな


はじめての文学 よしもとばなな」文芸春秋

収録作品
キッチン/「おかあさーん!」/おやじの味/バブーシュカ/ミイラ/ともちゃんの幸せ/デッドエンドの思い出
ごく近くにいそうな人たちの物語に、読んでいて安心感がありますよね。

「キッチン」は著者がデビューしたときに読んで以来ですから、ひさびさに再読しました。特徴的だなと思っていた、最後のフレーズにまた出会えました。

「キッチン」は映画にもなったんですよね。川原亜矢子、橋爪功などの出演でした。
川原亜矢子の女優デビュー作だったと記憶があります。橋爪功の演技をまた観たくなりました(笑)

「おかあさーん!」が気になった作品です。予期せぬ事件に巻き込まれた、OLの揺れ動く心模様に、引き込まれてしまいましたよ。
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2007年03月22日

アビス ジェームズ・キャメロン×エド・ハリス


映画「アビス 完全版
監督:ジェームズ・キャメロン
出演:エド・ハリス、メアリー・エリザベス・マストラントニオ

アメリカ海軍の原子力潜水艦が謎の生命体に襲われ、海底油田採掘作業を行っているエド・ハリスを始めとするクルーが、深海に救助に向かうという設定です

謎の生命体が、水でエド・ハリスなどの相手の顔を作り出す場面は、CGがうまく利用されている場面ですね

このCG技術が、「ターミネーター2」でロバート・パトリック演じる液体金属アンドロイドT−1000に活かされてたんだと納得できますね

謎の生命体というと、普通は宇宙からというパターンが多いですが、深海でのパターンというのは公開当時はめずらしかったと思います

このときの海や水の映画製作の経験が「タイタニック」へとつながっているんでしょう。ジェームズ・キャメロン監督のターニングポイントとなった作品だと思います
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2007年03月21日

別役実のコント教室


別役実「別役実のコント教室―不条理な笑いへのレッスン」白水社

劇作教室の7日間の授業をまとめた1冊です。

昔は観客をどうやって泣かせるかというのがかなり重要だったが、現在では笑いの要素の重要性が増していると著者は述べています。

コント作家になるためには
・ジョーク集などを読む。
・たくさん書くこと。原稿用紙1万枚を書き、人に触れさせるとプロになれる。
・自分の気に入った戯曲を実際に書いてみる。
といったことがすすめられています。

後半では、参加者の作品を例に取りながら、具体的に説明されています。
作品のお題は、舞台の中央に死体あるいは時限爆弾がひとつある、という状況でコントを作るというものです。

面白いのは、著者が作った「かわやだんご」の話です。専門家がすっかり騙されてしまったとは驚きです。真相は実際に本を読んでみてくださいね。
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2007年03月20日

「フェイス/オフ」VS「60セカンズ」

ニコラス・ケイジ出演の映画を、2本TVで同時間帯に観ました。
フェイス/オフ」と「60セカンズ」です。
両方とも以前観たことがあったので、切り替えながら観て大丈夫だと思ってましたが、少し混乱しました。
個人的には「フェイス/オフ」の方が好きですね。

フェイス/オフ
監督:ジョン・ウー
主演:ジョン・トラボルタ、ニコラス・ケイジ
情報を引き出すために、FBI捜査官がテロリストの顔を移植し、テロリストがFBI捜査官の顔を移植し、逃走するという設定です。
ジョン・トラボルタ、ニコラス・ケイジがお互い性格が入れ替わる演技をしています。
2人にとっては朝飯前の演技でしょう。
入れ替わりものの映画としては色々他にもありますが(「転校生」とか?)ジョン・ウー監督のアクションが加わって斬新さが加わっていますね。
ラストのボートの追撃シーンが特によかったです。TVでも充分楽しめます。

60セカンズ
監督:ドミニク・セナ
出演:ニコラス・ケイジ、アンジェリーナ・ジョリー、ロバート・デュバル
今では足を洗っている伝説の車泥棒(ニコラス・ケイジ)が、弟のためにかつての仲間と共に車泥棒をすることになるという設定です。
カーアクションはTVで観たために、残念ながら普通でした。
渋さを増したロバート・デュバル、すごく幼い感じがするアンジェリーナ・ジョリーを観ることが出来ます。





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2007年03月19日

華麗なる一族 最終回


今まで観ていなかったのですが、他局であるテレビ朝日の「スマステ」で特集を観たのをきっかけに、昼間の2時間ダイジェストを観て、最終回を観ました。

「スマステ」で原作の山崎豊子が木村拓也に伝えたメッセージに感動しました。「木村鉄平」と呼ぶほどに山崎豊子が期待しているところがわかります。

昼間のダイジェストだけを観て最終回に臨んだのですが、すっかりのめり込んでしまいました。しかし笑福亭鶴瓶は好きなタレントですが、あんまりドラマに出て欲しくないです(笑)お笑い番組のイメージが強すぎて・・・。

それにしても、北大路欣也を相手にしての、万俵鉄平を演じる木村拓也の演技がよかったです。ラストは本当に泣けました。

父と子のドラマとして、
「風林火山」の  (父・信虎)VS(子・晴信)
「華麗なる一族」の(父・大介)VS(子・鉄平)
と比較すると、いろいろな形があると思いますね。
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2007年03月18日

風林火山 第11回

大河ドラマ「風林火山」第11回 「信虎追放」

武田信繁(嘉島典俊)、諸角虎定(加藤武)、小山田信有(田辺誠一)が晴信(市川亀治郎)に味方したのは、思ったよりあっさりとしていました。信繁の胸の内にも複雑なものがあったのですね。

寿桂尼(藤村志保)は信虎(仲代達矢)を嫌っているのか、面会の場面はありませんでしたね。少し残念でした。山本勘助(内野聖陽)との場面で、寿桂尼が「晴信に己のしたことを思い知らせてやればよいのじゃ」という力強い台詞の場面が印象的でした。

追放された信虎の気持ちはどうだったのでしょうか?「虎」の一字を与えた家臣たちの裏切りが、無念であったと同時に、晴信の成長をうれしく思っていたのでしょうか?

前日のTV「武田信玄 父追放のなぞ」では、信虎追放の理由について取り上げていました。「勝山記」の記述を取り上げ、大飢饉、風害が襲ったのに、信虎は減税や検地などの対策を全く取らなかったことが挙げられていました。ドラマにない部分で興味深かったです。

ミツ役の貫地谷しほりが、朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」のヒロインとして出演が決まったのはよかったですね。「大奥」のときはおとなしい女性を演じ、「風林火山」では明るい娘を演じ、今後が楽しみですね。
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ハゲタカ 第5回


土曜ドラマ「ハゲタカ」第5回「ホワイトナイト」

ドラマが白熱してきましたね。面白かったです。
皆がバイブルにしている大木昇三郎(菅原文太)著「大木流経営論」を読んでみたいです(笑)
ちょっと薄めなのが気になりますが。

今回は、柴野健夫(柴田恭兵)VS塚本邦彦(大杉漣)、
鷲津政彦(大森南朋)VS村田(嶋田久作)・アラン(ティム)・ホライズン本社、
鷲津政彦(大森南朋)VS西野治(松田龍平)、
などなど、対立の構図が出現してきて面白かったです。

鷲津政彦(大森南朋)が西野治(松田龍平)に撃たれるのは少しやりすぎだと思います。松田龍平と拳銃は似合いますが。

三島由香(栗山千明)に中延(志賀廣太郎)が「鷲津さんがテクスンと接触を持ったのに理由があるんです。それはアナタです。」と言った意味は何か、次回が楽しみです。
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2007年03月17日

ジャッカル ブルース・ウィリス×リチャード・ギア


映画「ジャッカル
監督:マイケル・ケイトン・ジョーンズ
出演:ブルース・ウィリス、リチャード・ギア、
シドニー・ポワチエ

出演者は豪華なのに、なぜかB級映画っぽく感じてしまいました。原因はブルース・ウィリスの七変化というか変装だと思います。変装がバレバレで、すごく違和感を感じてしまいました。残念!

話は変わりますが、ブルース・ウィリスの「ダイハード4」はよかったですし、第一作の「ダイ・ハード」は映画館で観に行って、非常によかったですよ。

観に行ったきっかけは(記憶がかなりあやふやですが)昔「笑っていいとも!」で
清水ミチ子「最近おもしろい映画ありますか?」
タモリ「ダイハードは観なきゃ!すごい映画だよ!」
と言っていたので、半信半疑で観に行ったと思います

ジョン・マクティアナン監督の作品で、リアリティを持ったアクションの迫力がすばらしいです

「ダイハード・シリーズ あらすじと感想」
「アルマゲドン ブルース・ウィリス」
「バンディッツ ブルース・ウィリス&ケイト・ブランシェット」
「永遠に美しく… ブルース・ウィリス&メリル・ストリープ」
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2007年03月16日

父親のすすめ 日垣隆


日垣隆「父親のすすめ」文藝春秋

3人の子育てを実践してきた著者の、具体的な経験がいろいろと書かれていて興味深いです。子どもだけでなく大人でも実践できることがあると思いますよ

《 食事中にテレビを消すことができない親は、その後に相当苦労します。命じたことが実行されないという悪循環に陥っていくからであり、それはしつけの破錠を意味します 》

食事中にテレビを絶対につけている自分としては、かなりの悪影響を受けているなと思います。もう手遅れですが(笑)

《 父親としての私は新聞代と書籍代と旅費と映画代を高校生にも大学生にも別会計で与えています。これを10年くらい続けていけば、文章力や会話力も確実に向上していきます 》

《 我が家では小学校1年生から子ども全員に毎日図書館から本を3分以内で借りてくるということをさせました。2、3分の間に図書館に行って「今日の本」を何でもいいからとにかく判断し続ける訓練が肝心 》

大人になってからかなり読書量が減っていると思いますね。書籍や映画などにもっとお金や時間をかけなければと反省!

《 あなたのお子さんを小中学校で躓かせないためには、小学校2年生の九九を、2ヶ月くらい早めに家庭で完璧にマスターさせておくことです。それだけやれば、あとは成り行きにまかせても充分なほどです。どうしても無理なら、その期間だけ(必ず授業より先に)公文をやらせてもいいでしょう 》

自分の小学校時代を振り返っても九九には苦労させられました。九九のマスターは子どもの第一関門ですね


本の中で引用されている、以下の文章も興味深いです

《 哀川翔「翔、曰く」ぴあ
 トイレットペーパーがなくなったのを見て見ぬふりをして出てきたら半殺し、部屋に落ちているゴミを拾わなかったら半殺し、共同生活の基本を叩き込む 》

《 湯川秀樹「旅人」日本図書センター/角川文庫
父が雷おやじで、何か間違ったことを言ったらどなられはしまいかという意識が、ごく小さい時に固定してしまったのかもしれない。生まれつき母から遺伝した無口さのせいもあったろう。こういう「ものが言い出せない」という障害を克服するのに、私は長い年月を要した 》

「頭は必ず良くなる 日垣隆」
「こう考えれば、うまくいく。 日垣隆」
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2007年03月15日

マクベス

シェイクスピア 松岡和子訳「マクベス」ちくま文庫

興味深いのは、第四幕の幕切れに出てくる台詞の解釈です。これは、妻子を惨殺されたとの報を聞き、男泣きに泣いたマクダフに向かって、マルカムが語る台詞です。
 The night is long that never finds the day.
この一般的な訳は、慣用句のようによく知られ馴染み深いものですね。
 明けない夜はない
これに対して訳者は、次のように訳しています。
 明けない夜は長いからな

この台詞の解釈について訳者はあとがきで次のように述べています。
《 坪内逍遥は
 永遠に明けないと思えばこそ夜が長いのである
と訳しているが、それ以外の既訳はすべて個々の表現こそ違え
 明けない夜はない
という趣旨になっている。
 だが、マルカムがこの言葉を吐く状況を考えると、希望的・楽観主義的な解釈に疑問を感じざるを得ない。確かにマルカムはかなり無神経な人物として描かれている。とは言え、マクダフの悲嘆を目にしたすぐあとの希望的なことが言えるだろうか。これは希望を語る台詞ではなく覚悟を促す台詞と解釈したい。
 知り合いの英米人にモニターした。その数12人、そのうち希望的に解釈したほうがいいと言ったには1人だけだった。それ以外の人はすべて「悲観的」あるいは「悲観的ではないにしてもニュートラルで、決して楽観的ではない」という答えだった。》

訳者の解説を読んで再度考え直したら、悲観的と楽観的のどちらもあるような気がして迷ってしまいますね。
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2007年03月14日

誤読日記 斎藤美奈子


斎藤美奈子「誤読日記」朝日新聞社

本170冊あまりについての書評の本です。著者独特の切り口で「誤読」をしています。自分がかつて読んだ本に対する評価が、全く異なった方向から評されているので面白いですよ。未読の本については、読んだ気にさせられる場合もあるし、独特の書評のため読みたくなくなる場合もあります(笑)

紹介されている 山内史朗「ぎりぎり合格への論文マニュアル」平凡社新書 の中の論文らしさを演出するための「すぐに使えるフレーズ集」が面白いです。
〈この節ではこのことを中心に論じるつもり〉
→〈この節では以上のことが論じられる〉
〈論文がグチャグチャになってきた。ここまで書いたことを消すのはもったいないから書いておくが、ここまで書いたことは忘れてほしい〉
→〈話が錯綜してきたので、話を戻すと〉あるいは
〈議論が盤根錯節(ばんこんさくせつ)した観を呈してきたので、原点に戻って議論の筋道を確認しておこう〉
〈根拠のないことを書くことになり、そこを突かれては困るので、見逃してもらいたい〉
→〈根拠は必ずしも十分ではないが〉
〈私は分からない〉→〈解明できた研究者は少ない〉
〈〜はバカだ〉→〈〜の見解には再考の余地が残る〉
〈〜は読みたくない〉→〈〜は正当に評価することは困難である〉
〈〜は読まなかった〉→〈〜の評価はまだ定まっていない〉
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2007年03月13日

佐賀のがばいばあちゃん 島田洋七


島田洋七「佐賀のがばいばあちゃん」徳間文庫

以前にテレビ朝日のスマステで、特集を組んでいたのをきっかけに読んでみました。著者が少年時代に佐賀のおばあさんの家に預けられたときの話です。

貧乏だったので、家の裏に流れる川に行き、水面に張った棒に引っかかっている野菜を集める。「川は、うちのスーパーマーケット」と、ばあちゃんは笑う。貧乏であっても、常に明るさを忘れないおばあさん。

あるとき「ごめんね、1と2ばっかりで。」と通信簿を差し出すと、ばあちゃんは「なに、足せば5になる。人生、総合力や。」著者を励ます言葉が温かいですね。

他にも数々のエピソードが盛り込まれ、心がじーんとなります。なんだか大切なものを忘れていることに気付かせてくれる一冊です。
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2007年03月12日

風林火山 第10回

大河ドラマ「風林火山」第10回「晴信謀反」

今川方の寿桂尼(藤村志保)と今川義元(谷原章介)と雪斎(伊武雅刀)の3人の密談の場面が復活しましたね。3人の抑えた台詞の話し方や光の当たり方からも非常に妖しい雰囲気です。

寿桂尼は「いやじゃ、いやじゃ」「考えるだけで身の毛がよだつ」と信虎をかなり嫌っているようですが、藤村志保と仲代達矢の絡みの場面も是非見てみたいです。

信虎(仲代達矢)を受け入れることになり、その役目を山本勘助(内野聖陽)が担うことになり、信虎への恨みの気持ちを勘助がどう持っていくのか、次回楽しみです。

板垣信方(千葉真一)が甘利虎泰(竜雷太)、飯富虎昌(金田明夫)に言う「我らが水になろう。水になって晴信様という器を満たして差し上げれば良い」という台詞が良いですね。信繁(嘉島典俊)、小山田信有(田辺誠一)、諸角虎定(加藤武)といった家臣団がどう出るか次回楽しみです。(説得されてしまうんですよね。)

大河ドラマ「武田信玄」のときは、児玉清が演じる飯富虎昌が中心となって謀反を成功させたと記憶してます(たぶん)。児玉清はもう時代劇はやらないんですかね?ちょっと残念です。

さらに今回は、勘助が真田幸隆(佐々木蔵之介)と忍芽(清水美砂)にも再会しており、あまりに飛び回りすぎで少し現実味が薄れてしまった気がします。
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2007年03月11日

ハゲタカ 第4回


土曜ドラマ「ハゲタカ」第4回「激震!株主総会」

菅原文太(大木昇三郎)の一言一言かみしめるような台詞廻しが良いですね。
「会社はモノじゃないんだよ。・・・最後の最後の最後でいいと思っている。
 君たちに救ってもらうつもりはないよ。・・・余計なお世話というもんだ。
 そうだな、総会の場で戦うことにしようか。・・・もっと長期的な視野に立つことだな。 
 その流れた血を汲み取ってやれるのか。その覚悟があるのか。
 やり直したいなら何もやらないことだよ。・・・」

菅原文太の前だと、柴田恭兵や大杉漣でさえ霞んでしまいます。

田中泯(加藤幸夫)が演じる熟練技術者は、実際に現場にいます。間違いない!

最後の日比谷公会堂(かな?)での株主総会の場面は盛り上がりましたね。西野治(松田龍平)が言っていたように「茶番だな」という面もありましたが、図らずも感動してしまいました。

三島由香(栗山千明)は
「世間で言われているようなただのハゲタカとは思えません。」
と言っていますが、果たして鷲津政彦(大森南朋)は、単なる略奪者なのか救世主なのか次回も見逃せません。

再度観ましたが、今回も感動しました。
菅原文太の存在感は、やはりすごいですね。
株主総会で芝野健夫(柴田恭兵)が大木昇三郎(菅原文太)の手紙を代読し、読み終わった後で大木昇三郎の死を伝える場面は良いですね。
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2007年03月10日

市川亀治郎

「土曜スタジオパークを」観ました。大河ドラマ「風林火山」で「武田晴信」を演じている、市川亀治郎がゲストでした。

役の武田晴信と同じ話し方で、自然体で演じているんだなと思いました。

武田信虎と武田晴信の親子関係について、歌舞伎の世界と対比させて、親子でも舞台では先輩後輩になるのという話は興味深かったです。親子の確執が次回の晴信謀反のテーマでしょう。

撮影の合間に、仲代達矢と加藤武の3人で、昔の映画や演劇の話をよくしているそうです。どんな話をしているか興味があります。この3人の座談会を開催してほしいです。仲代達矢と加藤武というベテラン俳優が、実際どんな人なのか非常に知りたいですね。

「武田晴信以外で演じてみたい役柄は?」という質問に、市川亀治郎は「由布姫」と答えていました。女形も演じられる人ならではですね。
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2007年03月09日

むかつく二人 三谷幸喜&清水ミチコ


三谷幸喜、清水ミチコ「むかつく二人」幻冬舎

ラジオ番組を書籍化した本だそうです。ラジオを最近まったく聴かなくなったので、こういう企画の本は非常にありがたいです。そういえばラジオを聴かなくなってかなり経ちますね。昔はオールナイトニッポンなどを聴いてたんですが。

三谷幸喜と清水ミチコの二人はどちらとも好きなので、笑いながらあっという間に読んでしまいました。

それから「三谷幸喜のありふれた生活」という毎週水曜日の朝日新聞夕刊のコラムをほぼ欠かさず読んでいます。こちらも本になってますね。映画、演劇から家庭の話まで本当に楽しめます。和田誠の挿絵がコラムの内容を更に引き立てています。
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2007年03月08日

日本の総理学 中曽根康弘


中曽根康弘「日本の総理学」PHP新書

総理大臣のとき「風見鶏」と呼ばれたことがありましたが、それに関連した徳富蘇峰との話は興味深いです。
(静岡の伊豆山の「晩晴草堂」に隠遁していた徳富蘇峰を訪れて)

《 先生のさまざまな卓見に触れることになりますが、その後の政治家として生きるにあたって、大いに勇気づけられた箴言に、「大局さえ失わないなら大いに妥協しなさい」という教えがあります。言葉を変えれば”風見鶏のすすめ”でしょうか。この言葉ほど私の人生観を左右したものはありません。以降は、妥協やまとめ役を重要な仕事と思うようになったのです。 》

《 西郷隆盛について「彼ほど妥協の好きな男はいなかった。正月のモチのように、並べて焼いていると、すぐ隣とくっついて離れられなくなる」と語ったものです。そして「政党は混んでいる汽車のようなものだ。座っていなければだめ。席も立てば他人がすぐ座ってしまう。」とアドバイスいただいたものです。》
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2007年03月07日

マリー・アントワネット ソフィア・コッポラ×キルスティン・ダンスト


映画「マリー・アントワネット
監督:ソフィア・コッポラ
出演:キルスティン・ダンストほか

アカデミー賞 衣装デザイン賞を受賞しただけあって衣装、髪型、食器、食卓、スウィーツ、建築物など映像の全てが美しいです。

この時代の知識として「ベルサイユのばら」程度しか知らない自分は「あっ、フェルゼン伯爵だ!」「あっ、ポリニャック公爵夫人だ!」と懐かしい気分に浸れました。
ストーリーの面では特に驚くことはありませんが、映像の美しさを大いに楽しむことができます。

何年か前に、ソフィア・コッポラ監督が映画「ロスト・イン・トランスレーション」を撮影している現場に偶然に遭遇したことがありました。なんと新宿ヨドバシカメラ横の通りで撮影とは驚きました。

ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソン出演の映画「ロスト・イン・トランスレーション」は、外国人が見た日本を楽しむ作品だと思います。こちらは孤独な心を描いていました。
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2007年03月06日

卒業制作展

またまた青山のスパイラルガーデンに行ってきました。
多摩美術大学工芸学科卒業制作展が開催中です。
12日まで(7日は休み)です。
陶、ガラス、金属の素材の作品が展示されていました。
1つ1つの作品がみんな個性的であり、またまた刺激を受けてきました。

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2007年03月05日

風林火山 第9回


大河ドラマ「風林火山」第9回「勘助討たれる」

板垣信方(千葉真一)が山本勘助(内野聖陽)に「自ら地獄に参れ」と不敵な笑みを浮かべながら言う表情が良いです。

諏訪頼重(小日向文世)と娘の由布姫(柴本幸)が登場しました。小日向文世は「アテンションプリーズ」の機長役のイメージがあるので、どうイメージを変えてくれるのか期待です。特に変えなくてもいいですが。

柴本幸は、上を向くと父親の柴俊夫に似て、下を向くと母親の真野響子にそっくりで綺麗ですね。今後の活躍が本当に楽しみです。しかし過剰な期待は禁物ですね(笑)。

さらに禰々(桜井幸子)、ヒサ(水川あさみ)といった女優陣が加わり華やいできました。

1988年の大河ドラマ「武田信玄」と「風林火山」の女優陣の配役をごく一部だけ比較すると豪華ですね。
      「武田信玄」 「風林火山」
大井夫人 若尾文子   風吹ジュン  
三条の方 紺野美沙子  池脇千鶴
侍女    小川真由美  浅田美代子
由布姫   南野陽子   柴本幸
禰々    山下容莉枝  桜井幸子
「武田信玄」では小川真由美が妖しい名演技だったと記憶しております。

武田晴信(市川亀治郎)が板垣信方(千葉真一)に、武田信虎(仲代達矢)への謀反の心を打ち明けました。次回どのように謀反を成し遂げる楽しみです。
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2007年03月04日

ハゲタカ 第3回


土曜ドラマ「ハゲタカ」第3回「終わりなき入札」

大森南朋(鷲津政彦)が記者会見で叫ぶ
「お金を稼ぐことがいけないことでしょうか」
という台詞は、村上ファンドと重ねて現実感を出しましたね。

柴田恭兵(芝野健夫)が醸し出す苦悩の表情が非常にいいです。
最後に方で鷲津からの誘いに「関係ないね」という台詞はサービスでしょうか(笑)

小林正寛(大河内伸彰)のどうしても社長になりたいという欲望を出した演技もよかったです。

栗山千明(三島由香)の元気あふれる演技もいいですね。
「ハゲタカ」のHPの「三島由香の机」のページが面白いですよ。

弁護士役の人が出てきたときは、どこかで見たことあったなと思い、しばらくして、山本勘助の兄さん(光石研)だとわかりました。
同じ人が、前に見たドラマに出ていると、イメージがどうしても引きずられるのは困ったことです。
最近では、上川隆也の山内一豊のイメージが残ります。
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2007年03月03日

呉三国志 長江燃ゆ 伴野朗


伴野朗「呉・三国志 長江燃ゆ」集英社

三国志を最初に知ったのは「人形劇 三国志」であり、川本喜八郎の人形+声優陣の声でキャラクターが特徴付けられています
 劉備→谷隼人、関羽→石橋蓮司、張飛→せんだみつお、曹操→岡本信人
といったイメージです。なぜか島田紳助が出ていました

その後、横山光輝のマンガ「三国志」も読みました。このマンガを通読するのが短期間で理解するのに最適でしょうね。これらは、蜀の側からみた三国志です


それに対して本書は呉の側から見た三国志です。孫堅、孫策、孫権を中心に、張昭、周瑜、魯粛、諸葛瑾、呂蒙、陸遜をはじめとする武将たちの活躍が描かれています

特徴的なのは諜報組織が大活躍していることです。孫堅の五男の孫朗を呉の諜報組織「淅江耳」の頭領として配置し、魏の「青州眼」、蜀の「臥龍耳」と対決させています。それから関羽のイメージが少し変わると思いますよ

三国志というと諸葛孔明の死までが一般的だと思うのですが、本書ではその後も物語が続きます。自分が持っていた孫権のイメージは若々しく冷静な判断をする人物というものでした。しかし年老いた孫権が後継ぎ問題で鋭い判断力を失い、側近の陸遜の助言さえしりぞけてしまいます。呉の命運はいかに。三国志の新しい見方をしたい方にお薦めです
「五十万年の死角 伴野朗」
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2007年03月02日

横尾忠則


横尾忠則「病の神様―横尾忠則の超・病気克服術
文藝春秋

著者が数多くの病に遭遇していたのには驚きます。

何年か前に、品川の原美術館や東京現代美術館で見た、力強く強烈な作品の印象から、病などと全く縁がなく、強靭な肉体を持っている人だと勝手に想像してました。だから本当に驚きました。

本の中で病気が芸術や人格に影響を与えたと述べています。

美輪明宏邸を訪れたときに発見した意外な物の話は、庶民的だなと妙に微笑ましく思いました。

「老人宣言〜横尾忠則 70歳の“Y字路”〜」をTVで観ました。

《 99%の作品は未完で、次の作品へつながっている。それは日常生活に似ている。今日は完全ではなく明日につながる。 》

《 6年前に故郷にあるY字路の前に立ってみると、子供のころの記憶と違っていた。その場所はどこかと思った。2つの道が空へ続いていて、魅力的で形而上的な場所に見えた。そこに”Y字路”があった。 》

《 作品はバランスが大事。秩序と調和が大事だが、異質なものを持ち込むと亀裂が生じエネルギーを生じる。日常ののんべんだらりとした自分の中に事件、異質なものを持ち込みたい。 》

《 ケガや病気になると、待ってましたという感じ。風穴を開けて、未知の自分を見たい。 》

平凡な日常に、異質なもの、病気でさえをも取り込み、芸術にしてしまうのですね。老人宣言といっても、外見からは全く老人に見えないところが不思議。

また個展に行ってみたいです。
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2007年03月01日

希望の国のエクソダス 村上龍


村上龍「希望の国のエクソダス」文藝春秋

はじめての文学 村上龍」で前半部を読み、全編を読むことになりました。読み始めたらグイグイ引き込まれます。みごと戦略にはめられたようです。

物語は、パキスタンで地雷処理をしていた日本の少年が負傷したというニュースから始まります。このニュースをきっかけにして、日本各地で数十万人を超える中学生の集団不登校が発生します。

ネットワークで組織化された中学生のリーダーが、国会のネット中継で呼びかけます。
「この国には何でもある。本当にいろいろなものがあります。だが希望だけがない。」
 やがて国際金融資本を利用しながら、中学生たちが北海道に集団移住し、地域通貨を持った快適で人工的な町を造り出します。
 
「あとがき」に、教育改革の方法としての中学生の数万人を超える集団不登校をモチーフに小説にしたとあります。日本に渦巻く経済的な背景を織り込んで小説にリアリティを出していますね。中学生が自分たちで町を創り上げることで希望を見出したのでしょうか。
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ジャンルにとらわれず、マイペースでいろんなものを観ていきたいです



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